うつ病治療の見通し
~経過と再燃・再発~

うつ病治療の一般的な経過と、
再燃・再発について、Q&Aでご紹介します。

どのくらいの期間、治療が必要?

うつ病の治療期間は、「急性期」、「回復(継続治療)期」、「再発予防(維持治療)期」と大きく3つの期間に分けられ、各期間の長さは「急性期」が6~12週間、「回復期」が4~9ヵ月、「再発予防期」が1年以上とされています(図)2、3)
うつ病の治療を始めればすぐに症状が回復するわけではなく、症状が良くなったり悪くなったりを繰り返しながら、少しずつ回復に向かいます(図)(うつ病治療中の過ごしかた)。

図:うつ病の治療経過

Kupfer DJ, J Clin Psychiatry, 1991; 52 Suppl: 28-34.より改変

Kupfer DJ, J Clin Psychiatry, 1991; 52 Suppl: 28-34.より改変

うつ病は、治療しなかった場合でも6~12ヵ月で6~7割が改善するとされています4)。しかしその一方で、1年以上症状が改善しないこともあります1)。そのため、症状の悪化を防ぐためにも、医師の診療を受けることが大切です。

再燃と再発の違いは?

上のQにある「図:うつ病の治療経過」には、再燃と再発があります。両方とも、良くなった状態から再びうつ病の状態に戻ることを指しますが、違いがあります。5)

<判断基準の例>

  • 再燃:治りきっていないうちにうつ病の症状がぶり返した状態
  • 再発:回復して一度治療が終了したものの、再びうつ病になった状態
うつ病は再燃・再発しやすいの?

はい。うつ病は再燃・再発しやすい病気です。
うつ病の治療を受けても、症状改善後の半年間は再発率が高いことがわかっています4)。また、うつ病は繰り返すたびに再発しやすくなることが分かっています5)。

うつ病を再燃・再発させないようにするには?

生活のこと-うつ病治療中の過ごしかたにある、「再発予防期の過ごしかたは?」を参照ください。

【出典】

  • 1)野村総一郎 監修:入門 うつ病のことがよくわかる本, 講談社, 東京, 2018
  • 2)厚生労働省ホームページ「こころの耳 ご存知ですか?うつ病 1 うつ病とは」
    http://kokoro.mhlw.go.jp/about-depression/ad001/
  • 3)Kupfer DJ:J Clin Psychiatry, 52 Suppl:28-34, 1991
  • 4)落合慈之 監修:精神神経疾患ビジュアルブック, 学研メディカル秀潤社, 東京, 2015
  • 5)神庭重信 監修:こころのお医者さんに聞いてみよう 「うつ病」の再発を防ぐ本 家族と本人が知っておくべき予防法. 大和出版, 東京, 2023

うつ病と生活

うつ病と診断され、うつ病と共に生きていく中で
生活面や人間関係、仕事で大切にした方がよいことをご紹介します。

治療について

うつ病の治療にはどのようなものがあるのでしょうか?
治療中の経過や治療後に残ることのある症状(残遺症状)も含めて、解説いたします。

サポート

うつ病と診断された方が利用できる保障制度や、社会復帰に向けた支援についてまとめています。

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